月曜日に建て方予定だった中川区の現場。
雨予報で延期にしましたが、月曜当日は朝だけ降雨・・・それ以降晴れ・・・
予報が外れるって最近はあまりないけど、これには監督ちゃんも嘆き。
延期した予定日の今日は建て方実行。
建て方は骨組みを組み立てる大切なスタート日。
土台・柱は桧、梁桁は杉。オール奥三河材です。
柱に背割りというものが入っています。
これを見たことがないというお客様が大半で、10数年前とは大きく異なっています。
木は乾燥で中心部の芯が動いて変形します。柱が変形すると、壁、建具に支障がでるので、変形しないよう背割りというものを入れるのです。
昨今の柱は
①集成材・・・ホワイトウッド、レッドウッドという欧州松を貼り合わせたもの・・・が圧倒的シェアを占めています。我々がこれを採用しないのは、大切な構造材に接着剤でつけたものは、将来必ず劣化して剥離していくだろうと考えているからです。
法隆寺の五重の塔を集成材で建てたら・・・1300年後の今はないでしょ?と考えます。
構造材のメンテナンスはまず不可能。そんなことをしたら解体しなくてはならないので、構造材だけは先人たちが培った技術を軸にブレずに貫いています。もちろんコストは我々が使っている自然乾燥剤が一番高いですが。
②人工乾燥材・・・これは背割りがありません。しかし、よく見ると木の中心部、芯を中心に放射状に割れが入っています。変形はまずしないですが、大工さんは「パサパサ」「柔らかい」「艶がない」「焦げた匂いがする」と知っています。
結局は人工的に、人間の都合で無理やり乾燥させるのですから、自然の原理に反している。自然のものを人間の都合で作り変えると必ず障害が出てきます。そして人工乾燥させるために大量の石油を焚いてますし。
変形しないから大工さんは楽なんですが。全く変形しない集成材と同じように施工はとても楽です。
伝統的な材を使い、その材の適材適所を知った辣腕棟梁で家は建てたいね〜。
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