この数年、特に感じていることに棟梁たちが培ってきた伝統的な家づくりが壊滅状態で、見栄えありきのものが増えている気がします。
特に構造材など木材が大きく変化。まだ5、6年前は「日本の木で建てたい」「県産材で建てたい」「やはり構造が一番大切なので、昔ながらの材木で建てたい」というお客様の言葉はいつも聞いていました。
ところが最近は、そういう話はほとんどありません。大工をしていた身としては、少しばかり寂しいか気がします。優れたデザインは当たり前。その上に長持ちという指標をぜひプラスしてほしいと願います。
上記の写真のような構造材・・・最近はほとんど見ません。
自然乾燥した桧、杉の構造材です。本物の木材です。圧倒多数は↓
集成材・・・特にこの一年は自然乾燥材の県産材無垢材の構造なんて言葉は一切聞きません。
構造材にこだわっている会社は、いいものをつくっているのに見向きもされないのが現状のようです。ちょっと寂しいな・・・
構造は人間でいうと筋肉であり、血液です。ここが健全であることは、長寿命の根源なのですがね。
すべてはコストのことで集成材、歪まないからクレームがでにくい、手練れの大工が不要でコスト安、工期も短縮できる・・・安くなるに決まってます。
私たちは企画住宅も注文住宅もぶれずにこれを貫いていきます。手練れの大工職人がつくる家がいい。
「自分が暮らすならこうありたい」が私たちの家づくりの原点です。
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