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古(いにしえ)の建物を訪ねて新しきを知る パート4

犬山にある明治村続編パート4。
開口部の木枠デザイン。材質はタモ材。
何といっても真っ直ぐじゃ無い木を使っているところがイカします。木の最も外側の木っ端を使っているんですよ。
木の外側は造作ではあまり使いません。
なぜなら一番傷みやすいところなので。

外側は白太と言って大工は嫌います、笑。カンナで削りにくいんですよ。
杉の白太は特に。
これがツルツルにカンナで削れるようになったら凄腕と言うことです。
木枠が真っ直ぐなのと、この写真のように緩やかなカーブを描くのとでは見た瞬間の感じ方が違います。
グッと広さを感じるし、曲線は何より温かみを感じさせてくれます。木枠一つ、侮ってはなりませんよ。枠一つで素晴らしいデザインに変身します。

同じ建物の窓部分。

欄間が天井に密着し、窓部分は床にどんと密着。
欄間のすりガラス越に外部についた格子の影があり、中の格子のラインとミックス。
ちゃんと一つの立て格子に外壁についた格子の影がきれいに入っているでしょ。
これ、めっちゃ手間がかかるのです。
でも見る人がどう見えて、何を思うかを考えてこのようにした意図が昔の職人や設計にはあったと思います。だから江戸期に熟成した木造住宅の文化は絶やしてはならないのです。
下がり壁が無いデザインだから余計に秀逸。明治村でこんなことを思っている人は100人中1人もいないだろうねぇ・・・見る人がどう感じるのか?そこに設計と職人の心が行く。

そう言う家づくりをしていきたいな!

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