この業界で闊歩している言葉「ウッド・ショック」。
これをまともに受けるのは、北欧、ロシアの松材による集成材(ホワイトウッド、レッドウッド、米松)を採用している会社です。
私たちは地産地消が原則で、三河の材オンリーです。
輸入材は為替、需要と供給のバランスで成り立ちますが、今回のウッドショックはすでに何年も前から傾向は出ていましたよ。
米松というアメリカ産の松の木がありますが、この10年ほどは非常に質の落ちた材が多いのではと思います。
松は育ちが遅く細やかな年輪のものが多いのに、最近のものは年輪が荒い。下の写真はまだ良い方・・・
良いものの大半は中国に行くそうです。
札束で叩いて高値で買いさばいてしまう。
経済の原則から言えば、当然ですよね。
高く買ってくれるところに優先的に販売するのは至極当然。これだけを見ても、日本の国力が落ちていると思います。
日本は木材に関して、特に構造に使われるものに関しては、質を求める文化伝統があります。
そういう木造の建物をつくってきたわけですからね。経済の力で購入できなくなると問題だよね。
そしてホワイトウッド・・・寒冷地で育ちます。ネットから失敬しています。
https://www.shinrin-ringyou.com/mokuzai/taikyu.php
そしてこの木の最大の弱点はシロアリの食害に弱いこと。
理由は簡単。
シロアリーが生息していない地域で育ったので免疫力がないからです。
木はもともと生物。
生物は外敵から身を守るための力を備えますが、ヨーロッパやロシアはシロアリは生息しない地域、高温多湿で白蟻だらけの日本にやってくるとびっくりしてしまいます。
コストが安い、強度が均一で計算しやすい、集成材だから反らない、曲がらない、割れないということで、プロの職人の技術がなくても仕事ができるという理由で採用が多くされています。
これも適材適所で使えば有効ですが、誤った使い方をすると写真のようにボロボロになります。
うちの材木屋さんにウッドショックを受けている業者から声がかかるそうですが、断っているとのこと。
今までオーダーしてくれている工務店さんをまず第一にすると宣言してくれています。
地域で暮らし、地域の材を使って、地域の職人が建てる。貫いていきますよ~。
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