リノベーションする場合、既存の建物も図面がないことが多く、平面図から構造を読み取ることをします。
構造が見えないので、想定で検証していきますが、間崩れがある建物だと本当にわかりにくいのです。
間崩れが悪いわけではありませんよ。構造の想定がしにくいというだけです。
私が大工をしていた頃も間崩れは普通にしていました。
間崩れという意味は、
①間というのは尺貫法時代の1間(いっけん)から来ています。
尺貫法は以下の通り。
1分(3.03㎜)、1寸(30.3㎜)、1尺(303㎜)、3尺(910㎜)=半間、6尺(1820㎜)=1間と覚えてください。
また面倒なのは10尺(3030㎜)は1丈(いちじょう)と言います。昔の二階が低い建物は丈三建てと言って、13尺(約4m)の柱を使って建てるのです。
ネットから拝借した丈三建て矩計図。
右側の寸法線の12.35に注目。
これは12尺3寸5分という意味で、約3742㎜の軒高ということになります。
2階の窓の高さが小さく屋根に迫っている建物は高山などに行くとたくさん見かけますよね。
話はもとに戻りますが、木造建築の寸法の基準はだいたい間(けん)単位なんですね。
間取り構成でよく使う寸法は、3尺、4.5尺、6尺、9尺、12尺がほぼ基本形。
4.5尺だけが中途半端に見えると思いますが、ユニットバスの1216の12と表記されるサイズは柱芯々4.5尺=1365㎜ならば入りますよという意味なのです。
なので4.5尺はよく使う寸法。
間崩れというのは、3尺、4.5尺、6尺、9尺、12尺の基本寸法から異なった寸法でつくられているものを言います。
例えば7尺5寸(2275㎜)、10尺5寸(3185㎜)などが混じると混乱しがち。
整理すればいいのですがね。
上下階の壁の位置を気にせず間取りと使い方最優先でやる場合はこういうことがままあります。
かと言ってダメではなく、そのように構造を組めばいいだけです。木造はどのような組み方もできます。次回は実際のもので説明したいと思います。
コメント