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鉄筋コンクリート建物一階のリノベーション

今まで工場になっていた1階部分の空間を居住空間にリノベーション。

鉄筋コンクリート造は柱を抜いたり、梁を補強したりという構造変更がないのは仕事的に容易になりますが、コンクリートに囲まれた中に水平の床、垂直の壁をつくるので木造住宅の大工仕事とは少し変わってきます。

まずは床下地。

大引きと言われる床組みで最も重要な横架材を水平に設置。支えているのは鋼製束というもので高さが調整できるんですよ。
大引きは桧材90角自然乾燥材。割れが入っているでしょ。これが自然乾燥材の証。

自然乾燥材は強度も粘りもあり、木の本質を維持したままの乾燥方法。人工乾燥、強制乾燥とはひと手間かかっている優れもの。

大引きが直交する部分は腰掛付きの大入れ。

図解するとこんな風。

コンクリート建物の内部でこんな仕口はまずやらないです。
が、このひと手間が10年、20年、30年経た時に品質としてしっかりと現れるのです。
木組みをしているだけで長持ちする。このような仕口をつくらず、ただビスで打ちこんで合わせていては狂ってきます。ひと手間、見えない所に賭けるのが技術屋としてのプライド。お客様にわざわざ説明もしないけどね。

水道屋の配管。
うまく納まっている。

マンションの床下配管もこんな風だよ。

床のコンクリートからグレー色の配管が出ていますが、昔のトイレから取り出した排水管。

大工さんがきれいな仕事してくれているので現場が引き締まっているよ。
ありがたい。
コンクリートの中はめっちゃ冷たいからね、次回はホットコーヒー差し入れだな。
でもまぁ動けば暖かくなるので、職人には寒いという言葉はないけどなー。

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