先日訪問したお住まいは築60年超。
玄関廻りにひと手間かけたデザインがあり。玄関横の目隠し格子。
これ家紋なのかなぁ?大工さんが手彫りしている。
材木は当時大流行していたラワン材。水には弱いけど、軒が大きくせり出していて雨が当たらず傷みなし。これ丸のみというもので彫っています。不揃いだけど、妙にいい。人の手作りとわかるからだろうね。機械で彫ったらこんな風合いにはならず。刃先が丸いでしょ?私も持っているよ。
格子の下は大谷石。
大谷石は風化が激しく雨ざらしになる所に使うとボロボロになってしまうけど、雨が当たらずバッチリ現役。
その横には鉄平石を壁に・・・
きれいに組み合わさっていますが、これは左官屋さんが石を切ったり、斫ったりしてびったり来るよう加工しているのですよ。
今こういうことができる左官は少ないのでは?
大工の頃、いろんな現場でいろんな職人さんにいろんなことを教えてもらいました。
だから知識と技術的には昔の一流のものを学んだと思います。
最近はこういう手間がかかるものを扱わない。コストが上がるから。それがとっても残念。
職人の技術が上がるか上がらないかは素材で決まる。
貼るだけ、切るだけのものばかりでは職人は育たないよ。
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